2級電気工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)前期
問11 (ユニットC 問1)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年)前期 問11(ユニットC 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

水力発電所に用いられる水車発電機に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、発電機は同期発電機とする。
  • 極数は、蒸気タービン発電機より多い。
  • 短絡比は、蒸気タービン発電機より大きい。
  • 回転子は、軸方向に長い円筒形が多い。
  • 立軸形は、軸方向の荷重を支えるスラスト軸受を有する。

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この過去問の解説 (2件)

01

水力発電所に用いられる同期発電機に関する問題です。

 

選択肢1. 極数は、蒸気タービン発電機より多い。

適切です。

水車発電機は低速回転のため、商用周波数に合わせるには極数を多く取る必要があります(多極機)。蒸気タービン発電機は高速で2極・4極が一般的です。

選択肢2. 短絡比は、蒸気タービン発電機より大きい。

適切です。

系統安定度や電圧変動抑制の観点から、水車発電機は短絡比(SCR)が大きく設計される傾向があります。

 

選択肢3. 回転子は、軸方向に長い円筒形が多い。

不正解です。

水車発電機は多極・低速のため、直径が大きく軸方向は短い「突極機(サリエントポール)」が一般的です。軸方向に長い円筒形(円筒機)は高速の蒸気タービン発電機に適した形状になります。

選択肢4. 立軸形は、軸方向の荷重を支えるスラスト軸受を有する。

適切です。

大容量低速機では立軸形が多く、軸方向荷重を受けるスラスト軸受を備えています。

まとめ

ポイントは以下の通りです。

・極数が多い

・短絡比が大きい

・回転子の形状は直径が大きく軸方向は短い「突極機(サリエントポール)」が一般的

・立軸・スラスト軸受を有する

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02

水車発電機(同期発電機)は一般に低速回転・多極・大径短軸の「突極形ロータ」が主流です。軸方向に長い円筒形(非突極の円筒形ロータ)は蒸気タービン発電機(高速・少極)の特徴であるため不適当です。

選択肢1. 極数は、蒸気タービン発電機より多い。

極数は、蒸気タービン発電機に比べ低速運転である水車発電機の方が多いため、適当です。

選択肢2. 短絡比は、蒸気タービン発電機より大きい。

短絡比とは、同期発電機の「安定度」を示す重要な指標であり、水車発電機は蒸気タービン発電機より短絡比が大きく設計されており適当です。

選択肢3. 回転子は、軸方向に長い円筒形が多い。

水車発電機の回転子は、大径・短軸の突極形が特徴であり、不適当です。

設問の説明は蒸気タービン発電機の回転子の特徴です。

選択肢4. 立軸形は、軸方向の荷重を支えるスラスト軸受を有する。

立軸形が多く、スラスト軸受で水車からの荷重を支持しており、適当です。

まとめ

水車発電機は、低速回転 、多極突極形ロータ、立軸形、安定度を重視しているという特徴があります。

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