2級電気工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)前期
問8 (ユニットB 問4)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年)前期 問8(ユニットB 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

送配電系統の電力損失に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 変圧器の銅損は、大半が巻線の抵抗損である。
  • 変圧器の鉄損は、負荷電流の2乗に比例する。
  • 電力ケーブルの抵抗損は、線路電流の2乗に比例する。
  • 電力ケーブルの損失には、抵抗損のほかに誘電損やシース損がある。

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この過去問の解説 (2件)

01

コロナ放電は、架空送電線路の周囲に電界が強くなり、空気が部分的に電離して発生する現象です。

選択肢1. 変圧器の銅損は、大半が巻線の抵抗損である。

適切です。

巻線の抵抗による損失が主成分で、負荷電流に依存し、銅損は一般に I・R^2 で表されます。

選択肢2. 変圧器の鉄損は、負荷電流の2乗に比例する。

不適切になります。

鉄損(ヒステリシス損・渦電流損)は主に印加電圧と周波数に依存し、負荷電流にはほぼ依存しないため、負荷に関わらずほぼ一定の無負荷損として扱われます。

選択肢3. 電力ケーブルの抵抗損は、線路電流の2乗に比例する。

適切です。

導体抵抗による損失で、線路電流の2乗に比例します(ジュール損)。

選択肢4. 電力ケーブルの損失には、抵抗損のほかに誘電損やシース損がある。

適切です。

抵抗損のほかに、誘電損(絶縁体の損失)やシース損(外装に誘導される損失)が存在します。

まとめ

ポイントは以下の通りです。

銅損:負荷電流依存(R・I^2)

鉄損:電圧・周波数依存(ほぼ一定の無負荷損)

ケーブル損失:抵抗損+誘電損+シース損

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02

変圧器の鉄損は主に電圧に依存し、負荷電流にはほとんど関係しないため、「変圧器の鉄損は、負荷電流の2乗に比例する。」の選択肢は不適当です。変圧器は銅損(電流依存)と鉄損(電圧依存)、ケーブルは抵抗損、誘電損、シース損と整理して覚えましょう。

選択肢1. 変圧器の銅損は、大半が巻線の抵抗損である。

変圧器の銅損は、大半が巻線の抵抗損であり適当です。

選択肢2. 変圧器の鉄損は、負荷電流の2乗に比例する。

鉄損は主に電圧に依存し、負荷電流にはほとんど関係しないため、不適当です。

選択肢3. 電力ケーブルの抵抗損は、線路電流の2乗に比例する。

電力ケーブルの抵抗損は線路電流の2乗に比例し、適当です。

選択肢4. 電力ケーブルの損失には、抵抗損のほかに誘電損やシース損がある。

電力ケーブルの損失には、抵抗損のほかに誘電損やシース損があり適当です。

まとめ

変圧器とケーブルの損失については下記のポイントを覚えておきましょう。

分類損失の種類特徴
変圧器銅損電流に比例
 鉄損電圧に依存
ケーブル抵抗損電流の2乗に比例
 誘電損電圧依存
 シース損大電流時に顕著

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