2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)後期
問46 (ユニットF 問6)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)後期 問46(ユニットF 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

太陽光発電設備の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • ストリングへの逆電流の流入を防止するため、接続箱内に逆流防止素子を設けた。
  • 雷が多く発生する地域であるため、耐雷トランスをパワーコンディショナの直流側に設置した。
  • 太陽電池モジュールの支持物は、自重、地震、風圧、積雪その他の想定される各種荷重に対して安定なものとした。
  • 南向きに設置した太陽電池アレイについて、各ストリングの開放電圧の測定を、晴天時の南中前後の時間に行った。

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この過去問の解説 (2件)

01

太陽光発電設備を設置するときの注意事項について、それぞれ確認します。

選択肢1. ストリングへの逆電流の流入を防止するため、接続箱内に逆流防止素子を設けた。

逆流防止素子は、電気が逆向きに流れるのを防ぐために必要です。

これは適切な内容です。

選択肢2. 雷が多く発生する地域であるため、耐雷トランスをパワーコンディショナの直流側に設置した。

耐雷トランスは、直流側ではなく、交流側(建物側)に取り付けて雷から設備を守るものです。

これは適切ではありません。

選択肢3. 太陽電池モジュールの支持物は、自重、地震、風圧、積雪その他の想定される各種荷重に対して安定なものとした。

モジュールを支える台は、地震や風、雪などに耐える強度が必要です。

これは適切な内容です。

選択肢4. 南向きに設置した太陽電池アレイについて、各ストリングの開放電圧の測定を、晴天時の南中前後の時間に行った。

開放電圧の測定は、日光が強く当たる晴れた日の南中(太陽が真南に来る時間)の前後に行うのが適切です。

これは適切な内容です。

まとめ

以上より、最も合っていない内容は、雷が多く発生する地域であるため、耐雷トランスをパワーコンディショナの直流側に設置したという記述です。

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02

太陽光発電設備の施工に関する問題です。

選択肢1. ストリングへの逆電流の流入を防止するため、接続箱内に逆流防止素子を設けた。

問題文内容の通りです

 

ストリングは、太陽電池アレイ内に直列接続されたモジュール群です。

ストリングは接続箱で並列接続され、パワーコンディショナ―・インバータ入力となります。

 

特定のストリングが発電量低下を起こした場合、そこに他のストリングからの電流の逆流防止のためのダイオードを設け、これをブロッキングダイオードと言います。

選択肢2. 雷が多く発生する地域であるため、耐雷トランスをパワーコンディショナの直流側に設置した。

雷が多く発生する地域であるため、耐雷トランスをパワーコンディショナの交流側に設置した

 

雷雨の多発地域では、パワーコンディショナの直流側の太陽電池モジュール保護用に、接続箱回路の線間と大地間に、サージ保護デバイスを設け、雷サージを大地に放電します。

交流電源側には、耐雷トランス(シールド付き絶縁トランス)を設けます。

 

なお、パワーコンディショナ(PCS)は、太陽電池で発電された直流電力を、交流電力に変化し、負荷に給電するものです。

選択肢3. 太陽電池モジュールの支持物は、自重、地震、風圧、積雪その他の想定される各種荷重に対して安定なものとした。

問題文内容の通りです

 

太陽電池モジュールは、数十枚の太陽電池セルを耐候性パッケージに納めたパネルです。

太陽電池架台は、JISの太陽電池アレイ用支持物設計標準に準拠したもので、固定荷重の他に風圧荷重や積雪荷重や地震時荷重に耐えるようにします。

選択肢4. 南向きに設置した太陽電池アレイについて、各ストリングの開放電圧の測定を、晴天時の南中前後の時間に行った。

問題文内容の通りです

 

ストリング端子で行う電圧測定は、日射強度や温度変動の影響を極力減らすために、晴天時の太陽が真南にある時刻、南中時刻の前後1時間に行います。

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