2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問15 (ユニットC 問5)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問15(ユニットC 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

架空送配電線路に使用するがいしの性能を表すものとして、最も不適当なものはどれか。
  • 制限電圧
  • 機械的強度
  • 油中破壊電圧
  • フラッシオーバ電圧

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、架空送配電線に使われるがいし(絶縁を保つための装置)の性能を表す用語について、正しく理解しているかを問うものです。

 

がいしには、電気的にも機械的にも重要な性能があります。

どの言葉がその性能を表しているのかを確認していきます。

選択肢1. 制限電圧

誤った記述です。
制限電圧は、主に避雷器(サージアレスタ)の性能を表す用語で、がいしの性能を示すものではありません。がいしの放電や絶縁性能を直接評価する指標ではないため、これが不適当です。

選択肢2. 機械的強度

正しい記述です。
がいしは、電線の張力や風・雪の荷重に耐える必要があるため、引張り強さや衝撃強度などの機械的性能が求められます

選択肢3. 油中破壊電圧

正しい記述です。
がいしの材料(磁器など)そのものの絶縁体としての特性評価として、試験的に油中で破壊電圧を測定することがあります。材料試験の一環として用いられる値です。

選択肢4. フラッシオーバ電圧

正しい記述です。
がいし表面に沿って放電(フラッシオーバ)が起きる電圧で、がいしの絶縁性能を直接示す代表的な指標です。

まとめ

制限電圧は避雷器に関する用語であり、がいしの性能を示す用語としては不適当です。
他の選択肢は、いずれもがいしの性能評価に関係しています。

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02

がいしとは、送電線、配電線などの電気の流れる電線と、鉄塔・鉄柱を絶縁するためのものです。

高い絶縁能力と、高い強度が必要です。

太陽光や、温度変化による自然劣化における耐性を保有した磁器製が使用されます。

下記選択肢の中で不適切な物として該当するものは、制限電圧です。

選択肢1. 制限電圧

誤りです。

制限電圧とは、避雷器等の機器が雷等の異常電圧を吸収する際に、機器の両端子間に発生する電圧のことです。

 

がいしとは関係ありません。

選択肢2. 機械的強度

正しい内容です。

冒頭でも述べた通り、強度は重要な要素です。

選択肢3. 油中破壊電圧

正しい内容です。

がいしは、絶縁耐性が高いので、空気中で耐圧試験を行うと、電流ががいしの表面を流れ、

内部の絶縁強度を正しく測定できないため、絶縁油中で測定する方法が採用されています。

選択肢4. フラッシオーバ電圧

正しい内容です。

フラッシオーバとは、雷が電線に直撃する現象です。

がいしで絶縁破壊が発生し鉄塔に電流が流れ放電現象が生じます。

フラッシオーバ電圧とは、フラッシオーバが発生する確率が50%とされるであろう時の印加電圧値をいいます。

まとめ

がいしの基本的な役割をおさえておきましょう。

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03

架空送配電線路に使用するがいしの性能に関する問題です。

選択肢1. 制限電圧

架空送配電線路使用のがいし性能ではありません

 

がいしは送電線と鉄塔などの電気が通電するものとそうでないものを絶縁する役割で、制限電圧や設置場所によって、がいしの種類は適したものが使われます。

選択肢2. 機械的強度

架空送配電線路使用のがいし性能を表します

 

がいしには、電線や電線に加わる荷重に対し、十分な機能を有することが求められます。

選択肢3. 油中破壊電圧

架空送配電線路使用のがいし性能を表します

 

送電線に使われるがいしは、絶縁体圧が高く、大気の中での耐圧試験は、表面放電を起こし耐圧試験ができないため、絶縁油中で電圧を加え絶縁が破壊される電圧値でがいしの性能を表します。

選択肢4. フラッシオーバ電圧

架空送配電線路使用のがいし性能を表します

 

線路の正常電圧や、事故時に発生する異常電圧に対し、ある程度の絶縁耐力を有することが求められます。

フラッシオーバ電圧は、絶縁物表面に破壊的放電が起こり、絶縁破壊が起こるときの電圧です。

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