2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問14 (ユニットC 問4)
問題文
「電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり、これに風が当たると揚力が発生し、電線が振動する現象。」
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問題
2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問14(ユニットC 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
「電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり、これに風が当たると揚力が発生し、電線が振動する現象。」
- 微風振動
- サブスパン振動
- ギャロッピング
- スリートジャンプ
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、架空送電線に関する振動現象の名称を正しく選べるかを問う内容です。
問題文のポイントは以下の通りです。
電線に氷や雪が付く
断面が非対称になる(いびつになる)
風が当たることで揚力(浮き上がろうとする力)が発生
その結果、電線が大きく振動する
風速1〜7m/s程度の弱い風で発生する小刻みな振動です。
氷雪の付着や揚力とは関係ありません。
支間(スパン)内において、ダンパーなどの装置によって形成された部分スパンで起きる特殊な振動です。これも氷雪や揚力が原因ではありません。
この選択肢が正解です。
氷や雪の付着で電線断面が非対称になり、風で揚力が発生して上下に大きく振動する現象です。低周波・大振幅の周期運動で、送電線を大きく揺らすことがあります。
氷(スリート)が電線に付着して重くなり、それが急に落ちると電線が跳ね上がるように動く現象です。揚力による継続的な振動ではなく、瞬間的な跳ね上がりです。
氷雪がついて断面が不均一になり、風で揚力が発生して電線が振動するという現象は、ギャロッピングに該当します。他の選択肢は異なる原因や動きの特徴を持つ現象です。
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02
上記の内容に該当するのは、ギャロッピングと呼ばれる現象です。
誤りです。
微風振動とは、風速5m以下の風が電線に対して直角に吹き付けたことによって発生する電線の振動です。
氷雪や断面の非対称性とは関係はありません。
誤りです。
サブスパン振動とは、多導体の送電線で発生する振動です。
送電線のスペーサ間の間隔をサブスパンと言います。
下図を参照下さい。
そこに風速10m以下の風が吹き付けることによって発生する振動のことを指します。
「微風振動」と同じく、氷雪や断面の非対称性とは関係はありません。
正しい内容です。
誤りです。
スリートとは、英語でsleetと表記され、凍雨、みぞれを意味します。
氷が電線から落下し、その反動で電線が急激に跳ね上がる現象のことです。
瞬間的な動きで振動には該当しません。
ギャロッピングと、スリートジャンプの違いをおさえておきましょう。
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03
架空送電線路で起こる現象に関する問題です。
誤
微風振動ではありません。
微風振動は、一様に緩やかな風が吹くと、電線の背後にカルマン渦が生じ、鉛直方向の交番振動となり、周波数が電線の固有振動数と同じになると、電線が共振振動する現象です。
特徴は以下です。
・直径に対し、重量の軽い電線で発生します。
・支持物の径間が長く、電線の張力が大きいほど起こりやすくなります。
・耐張箇所より懸垂箇所で、断線の被害が起こりやすいです。
対策は以下です。
・アーマロッドを設け、クランプ付近の電線を強化し、防振と電線素線切れや断線を防止します。
誤
サブスパン振動ではありません。
サブスパン現象は、多導体架空送電線に特有に発生し、風速10 mを超えると、風上側導体の後流によって、風下側導体が空気力学的に不安定となり、電線が振動する自励現象です。
正
ギャロッピング現象です。
「電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり、これに風が当たると揚力が発生し、電線が振動する現象。」
電線の断面積が大きいほど、単導体より多導体で起こりやすい特徴があります。
対策には、次のようなことがあります。
・なるべく氷雪の少ない送電ルートを選定します。
・支持物の径間が長いと起こりやすいため、径間長を制限します。
・たるみが大きいほど振動が大きくなるため、電線の張力を適正にします。
・相間スペーサの取付けや相関距離を大きくし、線間接触事故防止を図ります。
誤
スリートジャンプではありません。
スリートジャンプ現象は、送電線に付着した氷雪が脱落するときに、電線が跳ね上がる現象です。
防止対策は以下です。
・電線の長禄を大きくします。
・垂直径間距離電線相互の間隔を大きくとり、電線同士の接触を防止します。
・単位重量の大きい電線を採用します。
・支持物の径間が長いと発生しやすいため、径間長を適切とします。
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