2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)後期
問28 (ユニットC 問18)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)後期 問28(ユニットC 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

架空電車線の区分装置のうち、電気的に区分する装置として、最も不適当なものはどれか。
  • エアセクション
  • エアジョイント
  • FRPセクション
  • がいし形セクション

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この過去問の解説 (2件)

01

本問は、架空電車線の区分装置のうち、電気的に区分する装置として適さないものを選ぶものです。

選択肢1. エアセクション

正しい選択肢です。
隣り合う給電系統間の架線を約300 mm(在来線)/約500 mm(新幹線)の間隔で平行に張り、間の空気を絶縁体として利用し、電気的に区分します。

これにより、車両が通過するときに異なる電源系統間の電流が流れないようにできます。

選択肢2. エアジョイント

誤っている選択肢です。
見た目は区分装置に似ますが、実際には両側の架線を内部で導体つまり電気的に接続する装置です。

架線間の空間は維持しつつ、ジャンパ線やコネクタで通電させる構造のため、区分装置としては用いられません。

この問題は、最も不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。

選択肢3. FRPセクション

正しい選択肢です。
FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製の絶縁板そのものを吊架線とトロリ線の間に直列に配置し、その非導電性で電気的に分離します。

空気式に比べて全長を短くできるため、駅構内や渡り線などの低速区間で多く使われます。

選択肢4. がいし形セクション

正しい選択肢です。
架線を碍子(がいし)の直列構造で支持し、その碍子自体の高い絶縁性能で系統間を分離します。

通過速度に応じた碍子の個数・形状が定められており、安全に電気的区分ができます。

まとめ

以上より、FRPセクション・エアセクション・がいし形セクションはいずれも絶縁体を用いて電気的に区分する装置ですが、エアジョイントのみが電気的に接続する装置のため不適当です。

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02

架空電車線の区分装置を、電気的に区分する装置に関する問題です。

 

区分装置は、事故時や保守作業時に、電車線路を局部的に停電させる目的で、変電所・き電区分所・駅の上下渡り線・大駅構内の側線・車庫線に設けて、区分装置で電気的に区分する装置です。

選択肢1. エアセクション

区分装置を電気的に区分する装置です

 

エアセクションは、ちょう架線やトロリ線の引留め箇所の平行部分に、電線相互の離隔空間を設けて絶縁に利用するものです。

選択肢2. エアジョイント

区分装置ではありません。

 

電車線は温度変化で伸縮するため、最長1500mでの長さに分けて架線されますが、両端では次に架線区間の電車線に円滑に移行できるように、平行にオーバーラップ区間を設けます。

エアジョイントは、オーバーラップのうち、前後の異なる架線区間で、連続的に電力供給できるように、両者のトロリ線をジャンパ線接続で、電気的に連続化します。

選択肢3. FRPセクション

区分装置を電気的に区分する装置です

 

FRPセクションは、セクションインシュレータで、FRP強化プラスチックで絶縁性が良く軽量になりますが、アークによる劣化問題があり、直流区間の駅構内などでは低速用に使われます。

選択肢4. がいし形セクション

区分装置を電気的に区分する装置です

 

がいし形セクションは、セクションインシュレータで、懸垂がいしを絶縁材とし、スライダをつけてパンタグラフが通過できるようにしたものです。

構造が複雑で調整が困難であるため、がいしを損傷しやすく、交流区間の駅構内で使われます。

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