2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問39 (ユニットE 問4)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問39(ユニットE 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

図に示すネットワーク工程表の各作業に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、◯内の数字はイベント番号、アルファベットは作業名、日数は所要日数を示す。
問題文の画像
  • 作業A、作業B及び作業Cは同時に作業を開始できる。
  • 作業Dと作業Fが終了すると、作業Hが開始できる。
  • 作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる。
  • 作業Eと作業Fはクリティカルパス上の作業である。
  • イベント⑦からイベント⑧は、ダミー(擬似作業)である。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なのは
「作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる。」 です。

 

クリティカルパスの見つけ方は以下のとおりです。

各経路の所要日数を合計します。

最大日数をもつ経路上の作業がクリティカルパスです。

この経路上の作業は余裕がなく、遅れると工期全体が延びます。

 

ネットワーク図を読む際は、イベント番号と矢印の方向に着目し、「どのイベントに入る矢印がすべてそろえば次の作業に進めるか」を確認すると誤解を防げます。

選択肢1. 作業A、作業B及び作業Cは同時に作業を開始できる。

すべて開始イベント①から分岐しており、相互に前提関係がないため正しいです。

選択肢2. 作業Dと作業Fが終了すると、作業Hが開始できる。

D(②→⑤)、F(④→⑥)が終わってイベント⑦に到達してからH(⑦→⑨)が始まるため、正しいです。

選択肢3. 作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる。

この問題は、最も不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。

Lはイベント⑦を経てダミー⑦→⑧の後、イベント⑧から開始する。Iは⑤→⑧なので前提になるが、K(⑥→⑨)は直接ゴールに入る経路であり、Lの着手条件ではないため、この選択肢は誤りです。

選択肢4. 作業Eと作業Fはクリティカルパス上の作業である。

クリティカルパスは A(3日)→D(7日)→H(7日)→L(3日) と E(11日)→H→L の2本が重なり、EとFは共に余裕日数が0なので、正しいです。

選択肢5. イベント⑦からイベント⑧は、ダミー(擬似作業)である。

⑦→⑧に所要日数がなく、前後関係だけを示す矢印なので、正しいです。

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02

ネットワーク工程表を順に読み解いていきましょう。

選択肢1. 作業A、作業B及び作業Cは同時に作業を開始できる。

正しい内容です。

①から分岐しており、同時並行作業が可能です。


 

選択肢2. 作業Dと作業Fが終了すると、作業Hが開始できる。

正しい内容です。

作業Dは、②から⑤の工程を経て、作業Hへ行きます。

又、作業Fも、④から⑤の工程を経て、作業Hへ行きます。


 

選択肢3. 作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる。

誤った内容です。

必ずしも、作業Iと作業J終了している必要はありません。


 

選択肢4. 作業Eと作業Fはクリティカルパス上の作業である。

クリティカルパスとは、最も作業日数がかかる工程のことを指します。

 

①→②→⑤→⑥→⑧→⑨: 2 + 2 + 3 + 2 + 3 = 12日

①→④→⑧→⑨: 3 + 2 + 3 = 8日

①→③→④→⑧→⑨: 2 + 3 + 2 + 3 = 10日

①→③→④→⑤→⑥→⑧→⑨: 2 +3 + 2 + 3 + 2 + 3 = 15日

 

一番工程日数が多いのは、15日です。

 

その工程には、作業Eと、作業Fが含まれます。


 

選択肢5. イベント⑦からイベント⑧は、ダミー(擬似作業)である。

正しい内容です。

点線で表現されており、所要日数もないのでダミーを表します。

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03

例図に示すネットワーク工程表から、各作業に関する問題です。

 

図のネットワーク工程表から、クリティカルパスを求めてみます。

工事開始点➀から、工事最終完了点⑨に至る、クリティカルパスの候補は、次の3つが候補にあります。なお、()内の数値は、➀から⑨に至るパスの単純に計算した日数です。

 

1) ➀→②→⑤→⑥→⑨  (9日)

2) ➀→④→⑧→⑨    (8日)

3) ➀→③→⑦→⑨    (13日)

 

1)のケースの検討

⑤→⑥に行くためには、➀→④→⑤(5日)と➀→③→④→⑤(7日)を終えている必要がありますが、➀→②→⑤が4日なので、➀→③→④→⑤(7日)が終えていれば、他の2つのパスの工程工事は済んでいます。

従って、1) の所要日数は、7日+3日+2日=12日です。

 

2)のケースの検討

④→⑧に至るには、➀→④(3日)と➀→③→④(5日)を終える必要があり、5日+2日=7日で、④→⑧に至ることになります。

⑧→⑨に至るには、④→⑧と⑥→⑧の作業が終了することと、➀→⑦までの工事が終えている必要があります。

④→⑧は、➀→③→④→⑧となって、7日要します。

➀→⑦は、11日要します。

⑥→⑧は、➀→③→④→⑤→⑥→⑧が最も長いパスとなって、12日要します。

従って、➀→⑧に至る日数は、12日かかり、➀→⑧→⑨は、12日+3日=15日要します。

 

3)のケースの検討

➀→③→⑦→⑨がパスで、13日要します。

 

以上から、クリティカルパスは、2)のケースで、15日が所要日数です。

選択肢1. 作業A、作業B及び作業Cは同時に作業を開始できる。

問題文の内容通りです

 

➀が作業開始点で、次の作業開始点が②、④、③なので、作業A、B、Cは同時に開始できます。

逆に、同時に開始できないと、クリティカルパスと所要日数に影響します。

選択肢2. 作業Dと作業Fが終了すると、作業Hが開始できる。

問題文の内容通りです

 

⑤から次の作業に移るには、②までの作業と④までの作業を終えている必要があり、作業DとFが終われば、⑤からのH作業が開始できます。

選択肢3. 作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる。

作業Iと作業Jが終了しても、⑦までの作業が終了していないと、作業Lは開始できない

 

⑧から次の作業に移るには、作業Jと作業Iの終了が必要です。

また、⑦までの作業が終了しないと、⑧から次の作業に移れないダミー行程があるため、作業Jと作業Iの終了だけでは作業Lが開始できません。

 

ただし、⑥からの作業Jが終了するまでの➀からの所要日数は、12日なので、➀から⑦までの所要日数11日を考えると、作業Jが終われば、⑧から次の作業ができる工程になっています。

従って、「作業Iと作業Jが終了すると、作業Lが開始できる」は、全て工程通りに進めば、正しいことになりますが、クリティカルパスの作業が1つでも遅れが生じると、成立しません。

選択肢4. 作業Eと作業Fはクリティカルパス上の作業である。

問題文の内容通りです

 

➀→③→④→⑤→⑥→⑧→⑨がクリティカルパスになるため、作業EとFは、クリティカルパス上の作業です。

選択肢5. イベント⑦からイベント⑧は、ダミー(擬似作業)である。

問題文の内容通りです

 

冒頭解説の、クリティカルパスの解説中にあります。

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